小児集中治療室で働く看護師のやりがいとは

小児集中治療室とは、子どもの身体機能が適切に働かなくなった場合に、集中して十分な治療を行う診療室を指します。特に、大きな手術を受けた子どもなどが入るケースが目立ちます。なお、小児集中治療室は英語で「pediatric intensive care unit」となり、略してPICUと呼ばれています。小児集中治療室では、複数の専門診療を行う医師に加え、看護師など多くの医療スタッフが連携して診療にあたります。
小児集中治療室で働く看護師は、医師と同様、専門領域をもって治療に取り組みます。また、看護の分野でも高いスキルが求められます。患者が子どもで、成長段階にあることから、病気を治すことに加え、成長と発達を考えたサポートが必要になるからです。緊急性が高い医療現場となることも、経験や高い能力が求められる理由となっています。小児集中治療室で働くことで、持っている能力を存分に生かし、さらにキャリアアップを図れることが、看護師のやりがいになっているようです。

特に、小児集中治療室で勤務する看護師にとってやりがいを感じるのが、患者が無事に回復し、一般病棟に移ったり、退院できた時です。患者が子どもである場合、治療を受ける効果とダメージが紙一重となるケースは多くあります。看護師は、自分のケアを通して、患者が生命の危機を脱し、回復を遂げる様子を目の当たりにすることも珍しくありません。
小児集中治療室に入る子どもは、その後も入院したりリハビリをするため、定期的にコンタクトをとる機会があります。集中治療室を出てからも、患者や家族と交流が続くことが多く、退院後に自分を訪ねてくる患者に会えることを楽しみにしている看護師もいます。