訪問看護の力を借りて小児在宅医療を実践

小児在宅医療の必要性が叫ばれていますが、なかなか子どもを受け入れる在宅医がいないのが現状です。また、中には医療的ケアが必要な子どももいるため、在宅に移行するためにはさまざまなサポートが必要となります。また、両親の不安や負担も少なくありません。このような状況から、小児在宅医療はいまだ発展途上だといえるでしょう。
そうした状況の中で、子どもを在宅医療へ移行させる場合には、訪問看護の利用が重要なカギを握ります。訪問看護は子どもの場合、医療保険で利用できます。主治医の医師が訪問看護指示書を記入し、子どもの状態や必要なケアを指示するのです。看護師はそれに基づいて両親の要望などを聞き、ケアの内容を計画立てていきます。訪問回数や訪問時間なども、契約を結ぶときに大まかに決めます。

訪問看護師は定期的に利用者宅を訪問し、子どもの健康をチェックします。24時間、緊急時も対応してくれるため、夜中に何かあっても安心です。在宅医療を始めると、介護負担が重くのしかかり、不安にも陥るでしょう。訪問看護師がきている時間だけが、子どもを看護師に任せホッとできる時間になることもあります。
訪問看護が子どもを受け入れているのかどうなのかわからないときは、病院や地域の相談支援専門員に相談し、訪問看護を探すこともできます。両親が子どもを在宅で看病していくことはそう簡単ではありません。そこで、訪問看護を使用すると、安心して在宅で治療にあたれる要素の1つとなります。